視覚障害者スキー
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「ブラインドスキー」
雪山の広大な美しい自然に親しみながら、スピードとスリルを楽しみ、目的の斜面やコースを征服するという、普段の生活では体験できない満足感を味わうことの出来るスキー。
スキーは私たちにとってリフレッシュするまたとない機会であると同時に部屋に閉じこもって運動不足になりがちな冬の大切なスポーツでもあります。
これは、日頃外出の機会の少ない視覚障害者にしても同様で、機会があれば是非スキーを体験したいと考えている視覚障害者は数多くいることとおもいます。
視覚障害者の人達が晴眼者の「声」をたよりにスキーを楽しむことを私達は「ブラインドスキー」と云います。
たまたま、スキー仲間に視覚障害者がいたと言う感覚ですので「ボランティア」とは云わずに「パートナー」と云っております。時には「右」へ曲がるのを「左」と言い間違えることもあって「雪風呂」へどっぷりつけてしまうこともありますが、まあ、それは仲間内のことなので・・・・
「視覚障害者」が全盲の場合
普通は３人でチームを組み「視覚障害者」が全盲の場合は先頭を視覚障害者が滑り２番目を「パートナー」が「はぁい右」「はぁい左」「右」「左」「リズムに乗ってホイ・ホイ・ホイ・・・」「スピード落として」「停まれ」等と「声で指示」を出しながら３番目を「チームリーダー」が周りの安全やパートナーの指示が適切かを見ながら滑っていきます。ゴンドラを使い上にあがった時などは４ｋｍもの長いコースの間中声を出し続けていますのでのどがかれてしまうこともあります、ですから夜は明日のためにみんなで「よぉく」のどを潤しておきます。
「視覚障害者」が弱視の場合
「視覚障害者」が少し見える弱視の場合は先頭を「パートナー」が腰に鈴等を付け誘導していき２番目を「視覚障害者」が先頭の誘導に従い滑り３番目を「チームリーダー」が周りの安全やパートナーの誘導が適切かを見ながら滑っていきますが必要な時は後から「チームリーダー」が「声で指示」を出します。
ゲレンデが空いている時
ゲレンデが空いている時は中央に「視覚障害者」を挟むように「パートナー」と「チームリーダー」が「左右」をブロックし、「左右にいます、ゲレンデ空いているので自由に滑って、スタート」と滑べり出し、左側の人は「はぁい、ここが左端です」、右側の人は「はぁい、ここが右端です」と言い続けます。
そしてさらに、左右の端に来た時や危ない時は「声で方向や停止の指示」を出すようにして２人の間を自分のペースで自由にスイスイ滑ってもらうこともあります。
私達はスキーだけでなく年間を通してハイキングや城山町のカヌー同好会の人達のご協力をえてカヌー講習会等もやります。カヌーに乗った時、視覚障害者の人達は「声」だけを頼りに巧くパドルを操っているのに、晴眼者の自分達はカヌーを逆さまに転覆させて全身びしょ濡れになってしったことがありました。
「総会」はもちろんのこと「反省会＆飲み会」「お花見、ウォーキング＆飲み会」「ハイキング」「研修会＆飲み会」も大いに盛り上げ、仲間同士の「声のきずな」を深めるようにしております。
2015年岩原スキーツアーは「ワンちゃん」1匹と
視覚障害者10名晴眼者23名です |
猛スピードで広いゲレンデを雪煙をあげて |
雪煙をあげて、先頭は視覚障害者です |
「はーい、そのままぁ」 |
「はーい、そこでみぎぃ」 |
「はぁーい、そこでひだりぃ」 |
転覆するなよ |
リックに手を添えて |
皆一緒に食べまぁす |
皆一緒に食べまぁす |
ひじに手を添えて |
ひじに手を添えて |
2015年岩原スキーツアーは「ワンちゃん」1匹と
視覚障害者10名晴眼者23名です |
３０周年記念パーティー |
２０周年記念パーティー |
広いゲレンデを |
猛スピードで広いゲレンデを雪煙をあげて |
先頭は視覚障害者です |
準備体操も終わった「さあ、滑るぞぉ」 |
雪煙をあげて、先頭は視覚障害者です |
雪煙をあげて、先頭は視覚障害者です |
「はーい、そのままぁ」 |
「はーい、そこでみぎぃ」 |
ナイスパラレルスピードにのって |
リフト |
川添チーム |
光チーム |
転覆するなよ |
リックに手を添えて |
リックに手を添えて |
皆一緒に食べまぁす |
ひじに手を添えて |
ひじに手を添えて |
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★誘導は簡潔な言葉で短く指示★
●滑走中は不安にならないように絶えず声掛けして２秒以上の沈黙は作らない。
「はい」「はぁイ」「はぁイィ」その時のタイミングの取り方のバリエーションです。
「あと20mでリフト乗り場です」「前へ前へ」「はい乗り場です」「来るよはい」
「もうじき降ります」「先端あげて」「はい立ってそのまま前へ」「はい左」
「そのまま前へ」「平だからこいでこいで」「ゲレンデへ出ました前へ前へ」
「はぁイここでゲレンデ中央」「ゲレンデの幅は300m〜400m」
「全面圧雪されていてデコボコ無し」「雪質も最高」
「斜度はきつくなく変化もなくスピード出せるよ」「斜め前へ出発」
「そのままスピードあげて」「はぁイ立ち上がって」「トップ落としてトップ落として」
「スピードに乗って」「はイ左」「大きぃくスピードに乗って」
「そのままそのまま」「はぁイィ大きく右」「スピードに乗って」
「そのままそのまま」「はぁイスピード落として」
「ここから小回りいきます」「はイ右」「はイ左」「もう一度左」「はイ右」
「はイ左」「ほイ」「ほイ」「その調子」「ほイ」「ほイ」「その調子」
「はぁイ右」「はぁイ左」「スピード落として」「はイストップ」
「ここからゲレンデ広いし誰もいないので自由滑走でいきます」
「左右ブロックします」「ここが右端」「ここが左端」
「この間を自分のペースで滑って」「もう少し前へ前へ」「そこがゲレンデ中央」
「はぁイ出発」「ここが右端」「ここが左端」「そのままそのままその調子」
「ここが右端」「ここが左端」「はぁイィ大きくスピードに乗って」
「そのままそのまま、滑って滑って」「ここが右端」「ここが左端」
「そのままそのまま、滑って滑って」「ここが右端」「ここが左端」
「はぁイ右」「はぁイ左」「はイ右」「はイ左」
「スピード落として」「スピード落として」「はぁイストップ」
「リフト乗り場に着きました」「前へ前へ」「前へ前へ」
★何処かで視覚障害者を見かけたら★
●後ろからでなく前にまわり「何かお手伝いしましょうか」とか
「サポートしましょうか」など気軽に声をかけてみます。
●視覚障害者の半歩先に立ち、視覚障害者は肘の上を適度な力で持ちます。
ゆっくりしてもらいたい時や緊急時には強く引き戻されたりしま。
二人並んで歩けないような狭い所を通過する時はそのことを伝え晴眼者は
腕を後方に回し視覚障害者は肘を延ばし縦一列になって通ります。
山登りなどでは半歩先に立ち、視覚障害者はリックの紐などを持ちます。
●段差や階段に近づいたら手前で一旦止まります。
「上り階段始まり」とか「下り階段始まり」
リズムよく一段先を上(下)っていくようにします。「はぁい踊り場」「一歩二歩」
「また登(下)ります」「あと一歩」「階段おわり」の声をかけます。
●椅子に座る時は視覚障害者の手を椅子の背やテーブルに触れさせてあげるだけ
にします、ここに座りなさいまでのサポートは要りません。
●食事の時は最初に「ここがサラダ」「ここがメインデッシュ何々」「ご飯」「牛乳」
「ビール」「盛り合わせはここ届かなかったら取りますから」と位置に手を添えて確認
させます、その後は邪魔そうだからと勝手に動かしてはいけません。
新規に追加されたときは「ここに何々が来ました」「サラダはこちらへ移動します」
と確認させます。あとは、「ビールください」とか自分自身でやってもらいます。